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やいかがし

今日は節分。
「鬼ハ外」。
新しい季節を迎えるにあたり、災いを除けるまじないや祈りを。

幼いころ、節分の日に恵方巻の「黙って恵方向いてまるかじり」や「豆まき大合戦」というイベントに加え、母が毎年いわしの頭を焼いて柊の枝に挿して「やいかがし」をこしらえていました。
それを玄関の軒下に飾るのです。
鬼がいわしを焼く匂いがあんまり臭いので逃げていくという魔よけの飾りです。
幼かった私はこの「いわしの頭」が玄関にいつもあることが好きではありませんでした。
だって、焼いていようがなかろうが、「魚」が玄関にずっとあるのです。
このやり方が標準なのかわかりませんが一年中我が家の軒にはこの「魚」がいました。
そして次の節分にお役御免となって、新しい「魚」と交代するのです。
つまりずっと我が家の玄関先には「魚」がいたのです。
祇園祭の粽の横にポジションがありました。
多分この魔よけの飾りを見る私の目は冷ややかで、なるべく見ないようにしていたように思います。
私たちの幸せを願って、邪気払いを祈ってしてくれているという気持ちはほぼなく、母の変な趣味を我慢しているような感じです。
鬼でなくたって、とげとげの柊と魚の頭は見ていて気持ちのいいものではありません。

でも、邪気が入ってきては困ります。
今となっては家を、家族を守る身。
「鬼ハ外」です。
そう思うと仕方がなく私も、巡りくる節目の行事をせずにはいられません。
毎年家じゅう臭くなるのも我慢です。
鬼でなくたって、私も逃げ出してしまいたくなるほどの臭さで、昨日の夜焼いたにもかかわらずまだ部屋の匂いが取れません。
そしてやっぱり見た目も美しくはありませんね。。。
だって玄関にとげとげと「魚」ですから。

一つ母と違うのは、私は一日飾りであるということ。
今日でお役御免です。
「鬼ハ外」「福ハ内」と祈りながら!






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