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旅するうつわ~美素食-meisushi-~

清らかな水を掬って月を映した後、五月椀は美しくて美味しいものを求めて旅に出ました。
出会ったのはー美素食‐meisushi-
造形作家・松永智美さんから創り出される美素食は台湾の素食から得たインスピレーションをもとに、みずから選んだ食材と創意を加えて、繊細かつ斬新に展開する「ART/EAT」のクリエーション。

松永さんの美素食は、お料理するというより「お世話をするよう」とおっしゃいます。
大地のエネルギーを蓄え眠っていた素材たちが松永さんの手を通し次々と目覚めていくよう。
煌びやかさや華やかさはないはずの素食なのに、美素食をよそわれた五月椀はいきいきと潤い静かに輝くようでした。
それは漆のお椀と素材が同じだからでしょうか。
大地のエネルギーを蓄えた植物からのみという素材。
地球という星のエネルギーをもつもの同士。
その漆のお椀を手に持ち、それらを口に含むと、まるで乾いた身体の細胞の隅々まで清らかな水が沁みわたっていく感じがしました。
私の細胞は大地のエネルギーを吸収し目覚め透き通っていく。
私は普段様々な命をいただきながら生きていて、ヴィーガンでも菜食主義でもないけれど、だからこそそう強く感じるのかもしれません。五月椀は現代の暮らしに沿うように、あらゆる人の暮らしに寄り添えるように、大徳寺に伝わる型をより研ぎ澄まされた形で復刻させました。
大地のエネルギーも、命の尊さや美しさもまた五月椀は包容してくれるはずです。
うつわの一生はどれだけ多くの美しい美味しいものをよそわれるかで豊かになると思っています。
多くの方に笑顔を届けられたならなおのこと。
さあ、次に出会えるのはどんなお料理でしょうか。
次の美しくて美味しいものを求めて、五月椀は旅を続けます。





お茶の花
この日を待っていたかのように凛々しく皆様をお出迎え

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